聴こえてくるのは、雨の音。

ある意味、避暑地(自分だけ)

家族という名の関係性。

なぜこんな事になっているのか、果たしてこの状態はいつからだったのか、をずっとずっと考えている。体の事だ。

 

この症状をとめるにはオペが必要だろう、という事は明白だが、日本ではまだまだ研究が遅れており、難治性の類に入ってしまう。診断が下らなかっただけで自分ではどこかでそうではないのか?を疑って生きていた分、寝耳に水気分には陥らずに済んだもののあまりにその具合が酷かった事には言葉がなかった。

 

この病気に精査が必要なのは"三つの原因がある"と考えられており、どこが悪さをしているかを見極めなければ治療に進めず、パッと思いつく代表的な主要箇所の二つ、その部位の腫瘍以外に、それ以外の別の場所の腫瘍が原因、という事もあるそうで。。。思いつく二つの内のどちらかであれば一つはもう断定されているので不安はないが、どちらでもない別の場所、等と言われたら強気な私も弱ってしまいそうだ…と思う。

 

なかなかに難しい病気であるので、医療に少しだけ明るい方にお話をした場合

「大変じゃないですか……びっくりしすぎて言葉がないです」

と言われる。私は当の本人なので、ねー…ほんとに…とヘラヘラするしかなくやり過ごすのであるが、先日、娘の保育園にお迎えのついでに、私がいない内は父親の仕事が増えるのでその都度・その都度、の申し送りをして頂きたい旨、お願いした。

 

母親は月初めに渡されるプリントを眺める事も、それらをスケジュール帳に書き込む事も癖がついてしまっているが、父親というのは子供の件となると母親任せな部分も多い。こちらが、明日は〇〇があるらしいので何時には登園、と言わなければ知らない事もある。

 

園も主人も互いが困らないように、と思い、そう切り出すと

「あらお母さん、もしかしてご旅行にでも行かれるの~?」

とワクワクしながら問いかけてくれた先生も、体の都合で入院をすると申し出ると、園専属のナース呼んできます!とかけていってしまった。

 

その専属ナース先生にお話をしたら

『お母さん…泣きそうです……そんな時にまで娘さんの心配もして…お父さん、出張多いんでしょう?しばらくはいて貰わないと~……命の危険、あるじゃないですか~…』

と言われてしまった。前々からそれらの兆候はあったし病院にもかかっていたがその診断が下りるのが遅れてしまっただけなのでそこまで動揺はしていない、とお伝えすると一言

 

でも解って良かった!ほんとに良かった!こちらに来られてほんとに良かった!それ解ったって事は今から何とか道が探せますもんね!ほんとに良かった~!

 

と言ってくれた。さすがナースさんだな、と思った。

 

悲しい、つらい、と言われると、私も返答に困ってしまう。大丈夫、としか言えなくなる。でもあの方たちは誰かの病を治す為に日夜努力しておられるので根本的に命への向き合い方が違うのだ。変えられないなら変えていけばいい。ここからどうするか、そちらの方が重要、という考え方をなさる。それはとても、今、私が欲しい励ましだった。泣いてしまいそうになった。実際、少し泣いた。解って下さる事が有難かった。

 

珍しい病気である限り、どのように説明しても、皆、キョトンとしてしまうのである。それってなんなの…今すぐ死ぬの?といった具合。

 

今すぐに死ぬかもしれないし、生きながらえるかもしれない…なんて事は誰にも言えないし、普通に元気に生きていたって明日、事故で死ぬかもしれない。そんな事は誰にも答えようがないが、少なからず事故には遭わなくても明日死ぬかもしれない、には、片足を突っ込んでいるのは確かだ。体の全てが自分ではコントロールできなくなって、風邪にかかっただけで敗血症を起こす可能性もあるので今の状態がどうなのか、という早い断定とどこをどのように対処して食い止めるか、しか、道がない。

 

数日前に私に散々当たり散らしていた主人は次の日にはきちんと謝り、私はそれを許すも許さないも返答しなかったが(そこはあちらが手探りでも学んでいくべき部分なので)下手に責めもしないし、それについて私はたいして考えても、気を害してもおりません、という態度でいた。何も言われず普段と変わらない、という事はその状態が良いのか悪いのか見当もつかないらしく、むしろ不安が募るようで

「結局、何をしに入院するの?」

と聞いていたが、悪いところがどこかを探すため?という普通の返答しかできず

「もっとあるだろ?ここが悪いので、とか」

と言われたのだが、上に書いたように一言で説明できるような病でもなく

「悪い部分を炙り出す検査をしてからじゃないと次に何をするか、とか、どうなるか、なんて言えないし、んー……とりあえずこのまんまだとまずいってのは確かなんじゃない?」

「治るんでしょ?」

「んー……医者じゃないし、神じゃないからわかんないw」

 

と間抜けた会話を繰り返した挙句、普段はこのようなハッキリしない物言いをするタイプの女ではない、という事に気づき

 

「まぁ、じゃあとりあえず悪いんだって事ね?」

「そーね。じゃないと入院なんかしないでしょw」

「俺が医者に話聞いてわかる?」

「んー私の説明よりももっと解り易いかもしれないけど、この病気ばっかりはどうして人間は生命活動が出来るのか、を理解していないと難しいかもしれない。。」

「実は…病名を聞いて、一応検索もしてページもみたけど…で、なんや、何が言いたいねんってなった」

 

「普通だよw多分、難しいと思うよ。難しいから手を焼くんじゃん。癌でした、なら解り易くて治療をしなければ!大変な事になった!ってなるのかもしれないけど、認知度もインパクトもだいぶ低いからねー…w仕方ないと思うわw」

 

というような会話を踏む。これはうちの主人だけに限った事ではなく、本当にそのような病気だ。インパクトが、低い。

 

比較的仲の良い友達は、出産の時の事があるので今回の事を告げると、あの時のような不安にだけは陥れないでくれ、と願っている方が多く、出来れば逐一伺いたい、という雰囲気もあり…あちらの心配や不安もあるのでSNSは盛大に更新しておこうと思う。

 

出産のとき、分娩室に入ってから、生まれましたー!の報告と可愛い赤ちゃんの写真が上がる物だと皆が待ち望んでくれていた。にもかかわらず、私と娘は心肺停止状態に陥り、何日も何日も、なかなか、その次が降ってこなかった。翌々日には話が出来るまで回復していたので心底心配し、放心状態にあった主人に

 

「仕事でも…してこいや…w」

 

と酸素マスクをつけたまま言った。本人は何も言えないまま普通に仕事の模様を上げていて、しびれをきらした友達が、奥さんと娘さんは?を問うと

「ちょっと…危険な状態で」

となり、その時には爆発的にこちらの友達も主人の方へ押し寄せた。急に何も言わない、止まってしまう動きのない恐怖、というのを周りは経験しているので、出来たらきちんと話しておいて欲しい、元気でやっていると教えておいてほしい、元気じゃなくても生きてる事だけはきちんと!と口を酸っぱくして言って下さる方も多い。実際にはよそ様には何も関係のない話で余計な心配をかける事もどうなのか…と思いつつ、あいつはギリギリまでねをあげない、だから怖い!とも思われている為に、正直に伝える事で更にもっとまったく関係のない方までに心配をかけてしまっている事をお許し下さい。

 

更新がある間は元気です。あれが嫌だこれが嫌だ、入院中は元気よく文句ばっかり言ってやろうと思いますww

 

園のナース先生の話ではないけれど、私の今年の一年は本当に不思議な年でもあり、越してこなければハッキリしなかったのも本当で、この"引越し"を提案したのは春の私で、本店も持ち家も彼の地にあるのだから絶対に叶わないであろうと思いつつ、外で暮らしたいを打診、ひとつ返事でOK、代わりに自分はあちらにしょっちゅう戻る必要が出てくるのでその際には宜しく、という話で今回の引越しに至りました・夏。

 

決めてから動くまで、それらは驚く程にトントンと運び、この度の初診第一発目で診断が下り、これはもう助けられたに違いない!と感じています。この辺りできちんと医療の手を入れとかないと死んじゃうよ?という事だったんだろうな、と。

 

気分的にはそこに賭けると、良くなる80 無理です20 というところかな…??私をいつも助けてくれる不思議な風を吹かせるその人は私にひどく誠実で、私を裏切ったりするような人ではなかったので、私は絶対的信頼をおいているし、きっとそういう事なんだろうな、とスッと理解できる部分もあるので、これはなんとかなる!…そんな気。

(ここが腑に落ちない場合、私はきっと、そんなわけないだろう、たまたまのタイミングでこうなってるだけで多分だいぶヤバいわ…と思っていた、そこに値するのが私の直感の部分!というところなんだけど、不思議と、そうね、うん、うん…と心で対話しているような気分でいるので、そういう事だな、と。※意味わからなくていいです。ここは独り言に近いw)

 

 

ところで、各所で「ご主人は?いてくれるの?」と尋ねられます。

 

キョトンとしながら「なんでですか?用事あるなら伝えますけど…」と言うと

「そういう事じゃなくてこの大変な時にご主人は力になってくれるの?って事」と返されます。そりゃいたらいたで子供たちの世話もお願いできるし、誰かがいたら心強いのかもしれない。。でも私がいる間は私が子供の面倒を見るし、いないとなったら絶対的に子供たちだけで数日間も放置は出来ないので主人は子供たちの傍にいる事になるし、いるからといって何かが出来るわけでもなし…ならば自分のすべき事をしておいたら?というのが私なので、そう言われる度に、家族とは、を考えさせられます。。

 

皆さんにとって家族ってなんなんでしょう。。

 

実は私は事情があり、十代のころにシングルで子供を授かっています。もうその子は大きくなってお母さんになっています。ですので私には孫もいるんですね…w

 

そこには他人に話したくない事情も絡むので割愛しますが、その時に、この子は私の子だ、と思いました。真剣に戦えば、生まないという選択も出来たのです。でも私は、産んだ。

 

端から誰かに頼ろう等という頭があれば多分その選択はしなかったんではないか、と思うのです。二人の子だから二人で面倒を見て当然だ!と思われる方と私とはそこが大きく違うので、力になってくれないなんてひどい!なんていう意見は、依存してなんぼなのにそれをしないあんたヤバい!に変換されて聞こえてしまう事も、多々。

 

他人は便利屋ではないので、あちらが申し出てくれれば喜んで、だし、そうでなければ気にもならない、という心情があったりします。力になってくれないなんてひどい!って事は裏を返せば、あなたの子だから産んだのに!になるのですが、私は、これは自分の子だ、何があっても私はやりきるだろうと覚悟があれば相手が誰であろうその授かった命を産みます。私の場合は本当に。他人がどうだろうと私には関係がないのです。

 

 

私は私のする事をする、私の人生の主役は私なので相手の人生を生きているわけでもなければ、手伝ってくれて当然だと思った事もない、相手の人生が全く私の人生や子供の人生に我関せずでも、私の人生でもなければ私の考えでもないのでそんなに困りません。私自身が、水臭いだとか、非協力だ、と思われる事はないし。

 

どこにもSOSを出せずシングルでやっているお母さんが非常に困ってSOSを出してくれたとして、たまたま自分にものっぴきならない用事があるとする、その時にタイミングが悪いと断ったところで、あなたはひどい!と責める方はいないのと同じで

「あ、ごめんね、無理ならいいんだ!」

と他を当たられると思うのです。人はそれぞれに事情があり動いていて、それがたとえ損に感じても、あなたはひどい!友達のくせに!と、その模様を人に話し、あいつはマジでひでぇ…断りやがった!と言う、それに対し、ほかの人も「ひどくなーい?」という…その図ってないでしょ?www

 

だから私にはその頭がないのです。

家族だから絶対、もないし、相手は自分の物で自分が何かを言えば、何かをすれば、それに力を貸して当然である、という理論は距離感に誤魔化されて真が見失われている、のと同時に、互いの尊重のなさに繋がってしまうような気もしています。

 

育った畑が違うのです。

私の事を思ってそういってくれるのは有難い事だけど、きちんと親に育てられた事もなければ、夫などという物は親以上に他人なので、誰かに気にして頂いて当然、だとも、同じ温度で悩んでくれ、とも思っていません。話も聞かずに、自分が辛い、自分だけが辛い、みたいな物言いをされた事にはそれは違うでしょう、とは思いましたがwそれはそれで、私の事を傍にいる人間として認めているからかもしれませんし、誰にも言えない見せられない姿を見せられる距離として相手が心の内に私を入れているから、という裏返しでもあったかも、と考えています。…なので前回そう書いた、そのように娘に話した次第なのですが。。

 

私が甘く見えるのは、そうした部分も大きい、という事。

頼れる方は散々甘えればよいと思います😊ただ私の心はそこにはないので、そうする事が絶対だという事も違うであろう、と感じています。それに、それを当然として捉えていると相手の優しさも当たり前になりそうだし、なければ怒りの原因に、諍いの原因に、しかしなったところで依存状態が大きいといざ離れるとなっても難しい気がするのです。だから私は結婚三回目なのですがww

 

自立していくというのも大切な事かなぁ、と。

 

おかげさまで色々な方が良くも悪くもそうして声をかけて下さる。生きるというのは本当に賑やかで、私たちは色のある世界に生きているなぁと思う日々。

 

今日は嬉しい事もありました。

入院するのにパジャマがないだろう、と買いに行こうと誘ってくれた事。

家にある物でもいいよと言ったけど、してやれる事がそんなにないから病院でリラックスして過ごせる物を選べ、と😊

沢山かごにいれて、ほんとにいいの~?いいの~って言ったところで全部全部家に戻ってからも着られるし有難いんだけど~♡と言うと、遠慮するなと言っただろ、と

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本当に遠慮ない量を買わせてしまった。

 

その後にお茶を飲みに行き、病室に特別室なんてのがあってね、凄いのよ!金額、ちょっとしたホテルよりもお高い…と笑い話を持ち出したところ、私の部屋って個室でしょ?と聞くので

 

「まさか~ww無料から1ランク上ったって、仕切りがカーテンじゃなくて板だってだけで上もスケスケの4人部屋だよ~仕切りが少し厚いだけで入口出口空間は全員一緒w」

 

と言うと、個室にすれば?と。さすがに…あなた…個室は金額厳しいわよ…と言うと、子ども達も会いに行けるし、そっちの方が気を遣わずに済みそうなら明日電話で問い合わせな、お前がよくても周りが迷惑するぞ~?お前のいびきといい、生活のリズムといいwとにかく明日、問い合わせて、と言ってくれた。

 

考えておきます、よい申し出ありがとう、と言いました😊

愛しているから死なれちゃ困る、と素直に言えばいいのに可愛い野郎だぜ、なんて思いながら、おいしいコーヒーを頂きましたとさ。