聴こえてくるのは、雨の音。

ある意味、避暑地(自分だけ)

2019-12-11から1日間の記事一覧

キミの話-第三章 vol,13

あの時は自分の意思と反して色々が進み、あれよあれよという間に身の周りが片付いて固まった。まさしく、夢のような。 約束通り、私の代わりにバイト先に話に行くと言い出した。とても心配になったのは私の前に何人かが辞めたいと申し出た後に血まみれになっ…

キミの話-第三章 vol,12

誘われたので断る理由もない、と、和食を食べに行った。寒い日の横断歩道の向こう側で背を丸めて、寒い寒いと言っている人がいる。革ジャンを着てた。 どうしてこうも、待ち合わせする人する人、パンクだのロックだの……私はクラシックが好き、と思って、あ、…

キミの話-第三章 vol,11

夏も過ぎ、冬を越して春になった。そろそろ最後の仕事から半年になろうとしていた。いつのまにか30になってしまった。誰にも祝われないまま、30に。昼は派遣、夜は打ち込み、その他、家でのサクラのバイト。独り暮らしを始めてからは遊び友達もセフレいたし…

キミの話-第三章 vol,10

「……で、お嬢ちゃんにそれを頼みたいんだけど。」 『え?あぁ、解りました。それだけですか?』 「そうだよー?なんでぇ?」 『いいえ、あの、もっと難しい仕事かと思って…』 「お嬢ちゃん手放すのは惜しいんだけどねぇ…。あんたみたいな子が実は一番こわい…